【医師監修】夏バテ予防におすすめのサプリ
今年の夏の気温は全国的に平年より高く、観測史上最も暑くなった昨年に匹敵する暑さとなる可能性があると、ウェザーニュースにて発表されています。
7月の1週目では、全国の熱中症による救急搬送者数が「9000人以上」で6月最終週の約4倍となり、今シーズンで最も多くなりました。昨年と比べて、暑いと感じる方が多いのではないでしょうか?
そこで、夏バテや熱中症予防のサプリメントをMSSの中からご紹介します。
MSSについては以前のコラムにてご紹介していますので、そちらをご覧ください。
NB−X
ビタミンB群、鉄は疲労回復の鍵を握ると言われています。わたしたちの体は37兆個以上もの細胞から成り立っており、それらの細胞は、食べた物の栄養素をエネルギーに変えて活動しています。このエネルギー生成がうまく行われないと、エネルギー代謝が低下し疲れを感じます。
疲れにくい、疲れを感じにくい体を作るためにはエネルギー代謝を落とさないことが重要となります。そのエネルギー代謝を高めるためにビタミンB群、鉄が必要です。
人の体内では、三大栄養素(脂質、炭水化物、タンパク質)からエネルギーを作っていますが、その過程にはビタミンB群が必須です。例えば、脂質をエネルギーとして利用するには6種類のビタミンB群が必要です。タンパク質、炭水化物も同様にエネルギーになるまでに、複数のビタミンB群が関わります。そのため、ビタミンB群はどれか1種類ではなく複合的な摂取が大切です。ビタミンB群不足では、食事をとってもエネルギーに変えることができないので元気が出ません。
ヘム鉄
人の体を構成する37兆個の細胞ひとつひとつが働くにはエネルギーが不可欠です。そのエネルギーは、三大栄養素(脂質、タンパク質、炭水化物)を材料に細胞自身が細胞内で産生しています。細胞内で主にエネルギーを産生しているのは、小器官ミトコンドリアの2つの代謝回路「クエン酸回路」、「電子伝達系」です。これらの代謝回路でエネルギーを産生するには、複数の酵素が関わっており、その酵素の多くが鉄を必要としています。そのため鉄が不足すると、安定したエネルギー産生が行えず、細胞の働きが低下してしまいます。
マグネシウム
マグネシウムは必須ミネラルの一つ。体内では産生できませんが、体内の600種類以上の酵素を活性化させ、糖代謝に関わり、エネルギー源となるエネルギー産生過程に不可欠なミネラルです。不足するとエネルギー産生が滞り、エネルギー不足で疲れやすくなります。また、マグネシウムは細胞膜内外のミネラルのバランスをコントロールしているので、不足すると神経伝達に異常が起きやすく、筋肉のけいれん、こむら返りなどが起きやすくなるとされています。
ビタミンE
私たちは呼吸で酸素を取り入れていますが、体の中では活性酸素というものになって作用しています。エネルギー産生をする時にも、取り入れた酸素が活性酸素になります。活性酸素は、細菌を排除してくれるので免疫機能として働く役割がありますが、多すぎると細胞をかえって傷つけて、老化を早めたり、さまざまな病気を引き起こす原因となると言われています。活性酸素は基本的に少なすぎるということはありません。そのため、活性酸素の産生を抑制する抗酸化力のあるものを取り入れることが重要です。ビタミンEは抗酸化力が高く、エネルギー産生の際に作られた活性酸素を取り除き、スムーズにエネルギーに変えることができます。また、血流がよくなり頭痛や肩こり・冷え性などの改善、紫外線からのダメージを抑えることができ、シワ・たるみ予防にもつながります。
まとめ
以上がおすすめのサプリです。
また、食事面では、疲労があると甘いものをとりたくなる方も多くいらっしゃるかと思います。最初は体が楽になったりすることがありますが、糖質を過剰に摂取してしまうと、糖質依存になる傾向があります。糖質を代謝するとなると、ビタミンB群の消費も著しく、さらに疲れやすい体になります。夏バテや熱中症予防でスポーツ飲料などを飲まれる方や、疲れると甘いものを食べる習慣のある方は、糖分の摂りすぎには注意しましょう。